屋号、書体からしていかにも「じゃんがら」のパクリっぽい感じのする「ばんから らーめん」です。店の前まで行くと店員さんが執拗なまでの呼び込み。ちょっとウザいです。今までも何度か半径数メートルまで近づいたことがありましたが、どうにも良い印象がなく入店をためらっていました。が、今回はちょっと近づきすぎてしまい、ついに店員さんに、「はい一名様どうぞー。」と風俗バリの強引な引き込みにあいそのまま足を踏み入れることに。
豚骨醤油の「ばんから」と言うラーメンの他、クリーミーな濃厚豚骨の「とんこつ」と言うメニューがあったのでそちらを頼んでみました。店内は活気があり、照明の演出などもなんとなく美味しそうな雰囲気を醸し出しています。
あっと言う間に出てきたラーメンは丼のフチで油がギトギトときらめく濃厚そうな見た目。九州を主張している訳ではありませんが、どうみても博多ラーメンのビジュアル。でもよく見ると背脂がたくさん浮いています。なかなか美味しそうですがスープを一口飲んでみると・・・。
しょっぺぇ!ちょっと過剰なしょっぱさ。一口目からしょっぱいと言うのはイカンですよ。スープ自体は濃厚そうな見た目とは裏腹に実はサラサラの豆乳っぽい味の物。「博多天神」のスープに、「薄い豚骨を濃厚と錯覚させる手段として」背脂を入れ、油を注ぎ、しょっぱさを倍増した感じです。
麺は加水率やや低めの細めストレート。これも博多系を狙った印象ですが、なんだかカップラーメンの生麺のような食感。加水率もやや低めとは言え、一般的な博多ラーメンと比べるとだいぶ水っぽいです。
具は海苔、キクラゲ、チャーシュー、万能ネギ。特に印象にのこらない連中ですが悪くはありません。
問題はやはりこのスープでしょうか?余計なことをしなければ普通〜のレベルの美味しさにはなってるかと思うのに、むりやり味を濃くしてみたり油っぽくしてみたり、強引な呼び込みに通ずる悪あがきっぷりがどうにも好感もてません。
ちなみに「ばんから」の意味ですが
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ばんからと言う名は一本気で筋の通った味を食して貰いたい願い
流行りすたりを右往左往するハイカラとは反対の意味
だってラーメン作ることしか知らねえんだから
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とのこと。そんな能書きとは裏腹にどうにも周りの人気店にちょっとでも追いつきたいと、流行に左右されまくった結果に感じます。
看板メニューの「ばんから」を試してみたいと思いますが、こんな変な豚骨ラーメンを出す店ではあまり期待できないかも。激戦区で生き残るためには悪あがきよりも味で勝負すべきではないでしょうか。
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