JR新宿駅、南口から歩いてすぐ。新宿で家系と言えばここ、「町田家 新宿南口店」です。
なかなか湿気たっぷりの雰囲気の路地にあるこのお店ですが、1ブロックさきはタイムズスクエアこと、高島屋がそびえたつ立地。怪しげな路地の背景にきらめく美しい街頭。まさにオシャレとの紙一重、エッジ・オブ・ジ・アナーキー。
タイムズスクエアなんてどこぞの都市に媚びまくったネーミングとは対照的にこちらは「町田家」。新宿にありつつ、タイムズスクエア。こちらは新宿なのに「町田」。この激しい温度差をさらに強調するかのような、緑地に黄色と赤の文字。いつの時代だと叫ばずにいられない恐るべき美的センス。町田生まれの家系はカラフルだった。
さて、そんな雑多な雰囲気のお店だが、店内はなかなか客入りも良くにぎわっています。注文したのは「ラーメン」。「カタメ、味濃いめ」で注文してみました。
出てきたラーメンはいかにもと言った趣。50M離れた場所からみても家系だと判別できそうなお決まりのルックスです。
まずスープですが、今更これについてどうこう言うのもどうだろうと言うくらいの典型的な家系ですね。濃いめの豚骨スープに醤油味が栄える、誰が飲んでも1口目で美味しいと感じるだろうと思えるこってりスープ。最近苦手になってきた鶏油の香りもやっぱり家系。
麺も家系。しかも王道の「酒井製麺」です。このスープにしてこの麺あり。もはや切っても切れない組み合わせとなってしまった感のあるコンビネーション。
具も紛れもなく家系。それもお手本とでもいえそうなくらいにキッチリ盛りつけてあるのも好印象。お約束の海苔3枚、ほうれん草、ネギ。そしてこのジャンルの中ではかなり美味しい方じゃないでしょうか?チャーシューは柔らかくジューシーでなかなか良いです。
今更目新しさもない王道ラーメンですが、キッチリ家系のルールを守った良作でしょう。しかしどうもこう、家系のお店と言うのは個体差が少なく、店ごとの面白みに欠けるのも事実。平たく言うとどの店に行ってもだいたい同じラーメンが出てくる訳です。忠実に本家の味を守る一方で、このラーメン激戦の世に置いて果たしてこのままで良いのだろうかと言う疑問を残しつつも、やっぱり美味しいことには変わりはないので「まあいいじゃない」と言う結論に落ち着くのでした。
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